【挑む】TANDEN・平 潤一郎 社長 HP制作支援 価格破壊目指す

サンケイ新聞Business.i 2014年9月25日(木)版

TANDEN(タンデン)の平潤一郎社長は、1年半前に独立し、前職の経験を生かして企業向けのマーケティング支援会社を立ち上げた。その一環で、ホームページ(HP)の制作にも進出。「非常識なHP制作」を標榜(ひょうぼう)し、業界に価格破壊を起こすべく奮闘している。

HP制作を請け負っている

「前職のノウハウを生かして企業向けのマーケティング支援会社としてスタートし、レストランやメーカーを対象に顧客管理や販売促進の支援を行ってきた。その課程で、顧客からHPを作りたいと相談される機会が増え、昨年秋から制作に乗り出した」

実績は

「HP制作以外を含む累計顧客数は22社。外国人向け料理教室やワイン販売会社のHPを制作した」

特徴は

「制作料が無料の一方で、毎月2万円をいただいている。HP制作には高い場合で数百万円かかる。そのうえ、完成後にわずかな修正をしただけでも多額の追加費用が必要になる。このため、制作に二の足を踏む企業が少なくない。当社の料金システムならそういった悩みを解決できる。本社をシェアオフィスに置くなど、固定費を極力削っているから安くできる」

心掛けている点は

「顧客企業のマーケティング活動にまで踏み込み、商品やサービスの良い点を消費者にきちんと伝えるのが最終目標だと考えている。つまり、HPは商品と顧客をつなぐためのツールと位置付けている。社名のTANDENは『へその下』の部位。『顧客を発展させる力の源になる』との思いを込めている。顧客の収益拡大が最大目標だからこそ、受け身で顧客の話を聞くのではなく、アドバイザーとして耳の痛い話もする」

HPのあり方は変わってきているのか

「1990年代はHPを持っていること自体にステータスがあった。ここ数年はHPを持つのが当たり前になり、それをどう目立たせるかが重要だった。スマートフォンの普及などで閲覧時間が短くなるなか、これからはいかに(短時間で)読ませられるかが鍵を握る」

パソコンだけでなく、スマホ、タブレットとインターネット端末が多様化している

「個別にHPを制作しなくても(端末に合わせて)自動で最適な表示に変える技術を採用している。ぱらぱらマンガをめくるように、1ページごと読める技術も取り入れている。最新技術への目配りは怠っていない」

「働きやすい会社」を目指している

「週に3日だけ、あるいは本社から離れた場所でも正社員として働ける会社にするのが夢。HPは基本的な知識があればメンテナンスできる。今は(社員が)自分1人だが、売り上げが増えれば十分達成できる」(井田通人)